真実を伝える

今日、スペイン民謡をテーマにした
子どものピアノ曲集が届いた。
アメリカの出版社の楽譜である。
 


 

勉強会で使う子どもたちの曲の
参考にしよう、と、
探しに探して出会った曲集(タイトル買いですが)
とても楽しみにしていた!
 

のに。
のに。
のに。
 

何かが違うのだ。
 

(世界中から探したとはいえ、
ネット買いだったからなぁ…)
 

——
 

この曲集は、
スペイン各地のトラディショナルな民謡を
ピアノ演奏初心者の子どもが弾けるように、
書かれている。
 

その民謡の旋律に、
クラシックの機能和声に基づいた
(この楽曲集の場合、C-majorのⅠドミソ、Ⅳファラド、Ⅴソシレの)
3種の和音(分散和音)を添えて
大方の曲が作られていた。

 

それだ…
 

それが…私には何だか気持ち悪く感じてしまう。
 

味の無い食事と同じに思えてしまう。
 

なぜなら、多くのスペインのトラディショナルな民謡の旋律は、
「旋法」をベースに唄い継がれている。
いわゆる「ミの旋法」である。
そのため、私の考えでは、
伴奏をつけるなら、
その旋法をベースにしてほしい、
と思っているからだ。
 

旋法なら旋法で応えたい。
 

ただ、旋法とクラシック音楽の機能和声を融合させるなら、
音がもっと多い状態で複雑に絡めて、
個性や面白さを出すなら良いと思う。
しかし、
初心者の子どもの弾く
極力シンプルなハーモニーの形は、
研ぎすまされた最も裸の状態と例えられる
機能和声「主要三和音」のみが
旋律と合わせて使われていて、
それが上記曲集のような旋法と合わさると、
気をつけないと融合どころではなく、
ぶつかり合う別のものになってしまう。
 

ここで私が自ら注意したいのは、
「ミの旋法」であれ「クラシックの機能和声」であれ、
受け入れる器が宇宙レベルな子どもたちには
どちらもすんなり当たり前のように入っていってしまうだろう、
という点である。
 

——
 

この問題は、つまり、
子どもたちに
音楽の真実を
どのように伝え、
体験してもらいたいかを考える、
ということだろう。
 

加えると、
こういった気になるポイントは、
人それぞれだから、
私は、この楽譜のコンセプトを
否定するつもりは全くないことを
加えておかなければ。
 

なぜなら、この基本三和音との合体で、
違いを理解する子どももいるかもしれないし、
面白く感じる子もいるかもしれないし。
 

つまり、私が、
初めて旋法に出逢う子どもたちの
指導教本としては使わない。
それだけのこと。
しかし、私にとっては
ブログに書くくらい、
重要なことだったりするのだ。
 

というわけで・・・
さてと。
 

自ら作りますか!
 

やっぱり、GW中、明け、は、
編曲作業にあてることにしよう。
 

スペインの民謡一つ一つの背景に思いを馳せると同時に、
演奏する子どもたち一人一人の顔を浮かべながら。
 

←前の投稿

7月23日 芸術家の家コンサート


 

→次の投稿

自然界、そして人間

2:58 PM , 30/04/2017 真実を伝える はコメントを受け付けていません。
designed by fortissimo inc.