アルベニスの組曲「イベリア」第2巻に、昨年末から取り組んでいます。昨年の今頃練習していた「ラフマニノフ ピアノ協奏曲 第2番」も音が多く、指を自在に操ることが難しいけれど、このイベリアも、そういう意味ではひけをとりません。
ドビュッシーがリスペクトしてやまなかったと言われるアルベニスの組曲「イベリア」、
第2巻はRondena,Armeria,Trianaの三曲からなり、いずれもスペイン南部アンダルシア地方の地域色、民族色豊かな作品。ギター、カンテ(唄)、リズムがピアニスティックに描かれ、そしてそれらが複雑に絡まった構造をしています。まずは譜読み、そして、練習しながら、背景、作品の歴史を探って行きます。
音を、自由自在に流れ遊ぶ文章のように配置するアルベニスのマジックは、彼自身の幾多の経験そのもの、こちらが感情を込めることはなく、そのままで何やらすごい音楽になる。だから、音の種類や性質を、弾き手の私が考え抜く必要がある!!
今日は、2巻第一曲「ロンデーニャ Rondeña」。
ピカソの誕生の地マラガを県庁所在地としたマラガ県、その北部にある山間のまち、ロンダの古い民謡べルデアーレスをもとに作曲されています。
◆フラメンコの「ロンデーニャ」からヒントを得る
◆写真や文献からヒントを得る
ファンダンゴ系のロンデーニャ、ロマ族を起源としたジプシーのものではなく、遠く太陽神をあがめる時代からそこにある音楽と踊り。その品のある民舞と優雅なパッセージ、ギタロン(大きなギター)やパンデーロ(タンバリン)を彷彿とさせるリズムの緩急、強弱、アクセント。無駄のない動き、そして、ペダリング…オリーブだけではなく、他のアンダルシアにはあまり見られない広葉樹、「カシの木」の香りをも漂わせるには。
複雑に絡まった頭を、整理しようとしていますが、多くの魅力的な資料から何かが降り注いでいる今、無理をせずじっくり時間をかけていくことにします。
本番は6月末。それまでに、徐々に演奏に反映させていきます。いきますよ^^。今日は感覚を澄ませ、じっと10本の指を見るだけ、そんな時間の多い練習日になりました。
さ、ちょっと息抜きに、アンダルシア西部ヘレスの名酒、マンサニージャでも飲も^^;!