子どもたちは、未来

こどもについて ハリール・ジブラーン(カール・ギブラン)

あなたの子どもは、あなたの子どもではない。
あなたから生まれてはきたが、あなたの所有ではない。
あなたと暮らしてはいても、あなたの所有ではない。
愛情は与えられても、考え方は与えることはできない。
彼らには彼らの考えがあるのだ。
子どもを家に住まわせている、子どものからだを。
子どもの心ではないのだ。
子どもの心は「あしたの家」に棲む。
あなたが立ち入れない「あしたの家」、
夢の中でさえも親は立ち入れない「あしたの家」
あなたが子どもにあゆみよろうとすることはできる。
しかし、子どもをあなたにあゆみよらせようとするな。
 

我が家には詩集がいくつかあるのですが、レバノンのハリール・ジブラーンには初めて出逢いました。以下、解説からの一部引用→ハリール・ジブラーンの詩は、親子の間でも互いの精神的・人格的自立を呼びかけている。特に、親を弓、子をその弓から放たれる矢と譬えた力動的なイメージは、読む者の胸に強く訴える、とあります。100年以上前にこんな詩があったとは…ハリールの詩は、未来への力強いメッセージに思いました。
 

子どもの存在は計り知れないほど大きいものの、社会的には弱い立場にあります。国連で最近あった東日本大震災被災者の高校生のスピーチに、震災の復興に子どもの視点でもっとものが言えていたら、というスピーチがありました。しかし、そのお子さんは、震災時は小さかったし、意見を言える環境は無いと感じていらした。
   

同じように、もしも、お子さんが音楽を楽しそうにしていたら、お子さんの練習やレッスンを続ける環境に、周囲の環境にいらっしゃる方は関心をもっていただけたら嬉しく思います。子どもは大人の言葉では話さないから、大人の方から誘導して子ども自身が諦めるよう、あるいは、避けるようもっていったり、子ども自身が親に気遣いをして無関心を装ったりする必要の無いように、願っています。音楽の練習は河の流れのよう。上流や中流でたくさん寄り道をしながら、たくさん厳しい現実に向き合いながら、なおも前へ流れて行く。そして大河にたどり着き、海へと注ぐ。海に入ったら、それは大人の世界かもしれません。どんな大陸ともつながっています。そのお子さんの、大きな大きな未来を考えて、今、音楽を楽しむ環境を与えられますように、練習の環境を与えられますように、そして何より、音楽の仲間を与えられますように。

2:50 PM , 19/03/2015 子どもたちは、未来 はコメントを受け付けていません
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