もしも、音のことがわかったら。
音が何かはもとより、その音がそこにあることがきっかけで、次の展開の予測が立てられたり、その美しさがどこから来るかなんてことが感じられたら。
きっと、見えてくる世界が変わるだろう。
一つ一つの音に、注意を払うようにもなるだろう。
たった一つの「音」の意味。
例えば、きっかけの音がわかれば、
その調までもが感じられるかもしれない。
実はその音はその曲にとって主役級の存在だったりするかもしれない。
とつぜん、曲の捉え方が変わってくるかもしれない…
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TSHM三日目。
本日の理論授業のメインは、三クラスとも「音程・音階」でした。
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>では、もしも、音が二つあったら?
ー音程が生まれる!
そして、音程を表す単位を知る。
>例えば、この音程は、調和する完全音程?それとも、長短音程?
聴音=音を書き取り、生じた音程を具体的に数値で表す。
ーその音程は、どう響く?
ソルフェージュ、歌いながら長2度と増2度の違いを感じる。
ある、同じ形のメロディーが繰り返されている部分(その部分は同じメロディが3回も繰り返されている)
ー前後のメロディーは同じ形で、この部分は「その音」が増2度下がっている。わぁ、それだけなのに、イメージがこんなに違うんだ!
「その音」に光があたった。
きっかけの音になった。
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「トニック(主音)」を探せ!(ゲーム)
実際の曲を何曲か演奏して、その調を当てっこする。
耳を欹ててみる。
主になる音、トニックを探すのに、緊張するほど静かだ。
みつからなさそうだったら、リーディング・トーン(導音)を探してみる。
リーディング・トーンは主音に進むことが多いからだ。
主音を当てる→「調がわかった!!」
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調が表された音階。
メジャーとマイナーの仕組みはこんな風になっていたんだ!
調は、絵に例えると「色」のようなもの?
ダィアトニック音階が礎にある曲なら、トニック(主音)やリーディング・トーン(導音)を探し、感じることで、大概の曲の調がわかる。
ーあ、さっきのゲームだ!
曲中で展開される調の変化(転調)の理解も進み、具体的に感じられてくる。
楽譜が、おたまじゃくしだけのモノトーンから、多色使いの絵画になったように見えてくる。魅力が放たれ始める。
3種類ある短調の音階の、それぞれの仕組みを理解する。
どうして作曲家はこの短音階を使ったのか、思いを馳せてみたりする。
作品のパッセージから、作曲家のメッセージを読み取れるおもしろさが出てきた。
「先生、この音形は、メロディック・スケールの上行形ですか?」
とある曲のとあるパッセージを具体的に示しながら、その理解を深めようとするMJ生。
そうだね!
ーわぁ、わかった。面白い!
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今日は、全てのクラスで、音程・音階の理解が深まりました。
一足先に始めたラジリテクラスは、今日の授業でいったんのピリオド。
「調も、音程も、バッチリ!」という嬉しい声とともに、最後まで笑顔に満ち溢れ、集中することのできたクラスでした。
また、やりましょう。
MJ